【茅野市】コンプレッサー室(三室源泉)の内部塗装 現地調査|ケイカル板を美しく仕上げる「カチオンシーラー×EP塗装」の極意
皆様こんにちは。長野県諏訪地域(茅野市、諏訪市、岡谷市など)を中心に、一般住宅から工場、プラント、公共施設まで、建物の用途に合わせた高度な塗装技術を提供する「あさがお塗装株式会社」です。
本日は、長野県茅野市にある「三室源泉」に関連する特殊設備、「コンプレッサー室」の内部塗装工事に向けた現地調査(現調)のレポートをお届けいたします。
コンプレッサー室や機械室といったバックヤード空間の壁面には、防火性や耐水性を確保するために「ケイカル板(ケイ酸カルシウム板)」と呼ばれる建材が使用されるのが一般的です。しかし、このケイカル板の塗装は、一般住宅の石膏ボードやクロス(壁紙)の塗装とは異なる、専用の下地処理と塗料選定のノウハウが必要不可欠です。
本記事では、現地調査で確認した壁面の状態を踏まえ、私たちがどのようにして「カチオンシーラーによる下塗り」「タッカー跡のパテ処理」「EP(エマルションペイント)による仕上げ」という完璧な施工プランを組み立てるのか、その専門的な根拠を徹底的に解説いたします。
工場や温泉施設などの設備管理者様、施設メンテナンスをご担当されている企業様にとって、施工業者の技術水準を見極めるための重要な知識となりますので、ぜひ最後までご一読ください。
目次
1. 現地調査:大型機器が並ぶコンプレッサー室の特殊な環境
今回ご依頼いただいた現場は、茅野市の三室源泉に関するシステムを稼働させるための重要な心臓部「コンプレッサー室」です。
大型の機器が鎮座する室内。奥の白い壁面(ケイカル板)が今回の塗装対象です。
タンクや複雑な配管が壁面に近接しています。塗装前の「養生(保護)」が極めて重要な環境です。
写真をご覧の通り、室内には大型のコンプレッサー機器、タンク、そして複雑に張り巡らされた配管が密集しています。
このような稼働中の機械室における塗装工事では、「ただ壁を塗る」だけでは済みません。万が一にも塗料が精密機器やセンサー、バルブ等に付着しないよう、事前の「徹底した養生(マスキングによる保護)」が施工の品質と安全を左右します。私たちは現地調査の段階で、どの設備をどのように養生し、職人がどのような動線で作業を進めるかを綿密にシミュレーションします。
2. 壁材「ケイカル板」の特徴と、塗装における最大の課題
コンプレッサー室の壁面に張られている白っぽいボードは「ケイカル板(ケイ酸カルシウム板)」と呼ばれる建材です。
ケイカル板は、不燃材であり、耐水性や耐湿性にも優れているため、工場、機械室、軒天(屋外の屋根の裏側)、水回りなどに頻繁に使用される極めて優秀な建材です。しかし、このケイカル板に塗装を施す際、素人や知識のない業者が陥りやすい「罠」があります。
激しい「塗料の吸い込み」による密着不良とムラ
ケイカル板の表面は、一見すると平滑に見えますが、微細な穴が無数に空いている多孔質の素材です。そのため、いきなり仕上げの塗料(上塗り塗料)を塗ってしまうと、スポンジのように塗料の水分や樹脂成分を急激に吸い込んでしまいます。
塗料が吸い込まれると、表面に本来残るべき塗膜の厚み(膜厚)が確保できず、色ムラや艶引け(ツヤが不均一になる現象)が発生します。さらに、接着成分まで吸い込まれてしまうため、数年後に塗膜がパリパリと剥がれ落ちてしまうという重大な施工不良を引き起こすのです。
3. 工程1:吸い込みを止め、密着を高める「カチオンシーラー」
上記のようなケイカル板特有の「吸い込み」を防ぎ、仕上げ塗料を美しく長持ちさせるために、あさがお塗装が最初の工程(下塗り)で使用するのが「カチオンシーラー」です。
カチオン(Cation)とは、化学用語で「プラスの電気を帯びたイオン」のことを指します。
一方、ケイカル板やコンクリートといった多くの建築下地材は、微弱な「マイナスの電気」を帯びています。
磁石のプラスとマイナスが強く惹かれ合うように、マイナスを帯びたケイカル板に対して、プラスを帯びたカチオンシーラーを塗布することで、電気的な引力が発生し、下地と塗料が「化学的かつ物理的に強力に結合(密着)」します。
このカチオンシーラーをケイカル板にたっぷりと吸わせることで、下地の表面がガッチリと固まり、吸い込みが完全に止まります(目止め効果)。これにより、次に行う仕上げ塗装が本来の発色と耐久性を100%発揮するための、完璧な土台が完成するのです。
4. 工程2:仕上がりを左右する「タッカー跡」のパテ処理
カチオンシーラーによる下地強化と並行して行わなければならない重要な作業が、壁面の「パテ処理(凹凸を平らにする作業)」です。現地調査の写真をご覧ください。
小さな穴が、塗装後には大きな影となる
ケイカル板は、軽量鉄骨(LGS)や木枠などの下地に対して、「タッカー(ステープル)」やビスを用いて固定されています。写真のように、壁面にはこのタッカーを打ち込んだ跡(小さな四角い穴や凹み)が無数に点在しています。
「これくらい小さな穴なら、塗料で埋まるだろう」と考えるのは素人です。塗料は乾燥すると水分が抜けて体積が減るため、塗装後にはこの凹みがそのまま影となって浮き出てしまい、非常に見栄えの悪い「ブツブツとした壁」になってしまいます。
専用パテによる平滑化(目つぶし)
あさがお塗装では、このタッカー跡の一つ一つ、そしてケイカル板同士の継ぎ目(目地)に対して、専用のパテを充填し、乾燥後にペーパー(ヤスリ)で削って周囲と完全に平滑にする作業を行います。地道で根気のいる作業ですが、照明が当たった際に「一枚の美しい壁」に見せるためには、絶対に省略してはならない職人の手仕事です。
5. 工程3:室内塗装の最適解「EP(エマルションペイント)」仕上げ
カチオンシーラーによる目止めと、パテ処理による平滑化。この強固で美しい下地が完成して初めて、最終仕上げとなる上塗り工程へと進みます。
今回のコンプレッサー室の内部塗装において、仕上げ用塗料として採用するのが「EP(エマルションペイント)」です。
EP(エマルションペイント)とは何か?
EPとは「合成樹脂エマルションペイント」の略称で、水性塗料の代表格です。アクリル樹脂などを水の中に微粒子として分散(エマルション化)させた塗料であり、建築の屋内塗装において最もスタンダードかつ信頼性の高い仕様です。
- 極めて低い臭気と安全性: シンナーなどの強い有機溶剤を使用しない水性塗料であるため、密閉された機械室内で塗装を行っても、強い刺激臭が発生しません。作業員の健康と、周辺環境への安全性が確保されます。
- 優れた透湿性: 塗膜が呼吸する(水蒸気を通す)性質を持っているため、壁内部の湿気を逃がし、塗膜の膨れや剥がれを防ぎます。
- 落ち着いた美しいマット感: 光の反射を抑えた艶消し(フラット)な仕上がりとなり、清潔感がありながらも目に優しい、落ち着いた作業空間を創り出します。
6. まとめ:施設の機能美を支える、プロの内部塗装技術
本日は、茅野市の三室源泉コンプレッサー室における現地調査レポートとして、ケイカル板の特性に合わせた「カチオンシーラー」「パテ処理」「EP塗装」という一連の施工プロセスを解説いたしました。
工場や温泉施設などのバックヤードは、お客様の目に直接触れる場所ではないかもしれません。しかし、重要な設備を保護し、管理スタッフが安全かつ快適に作業を行うための「清潔で機能的な環境」を維持することは、企業活動において極めて重要です。
あさがお塗装株式会社は、現場の環境と建材の特性を科学的・論理的に分析し、長期間剥がれない、そして美しい仕上がりを実現するための最適な施工プランを立案いたします。今回も、徹底した養生から仕上げまで、一級塗装技能士のプライドを懸けて完璧な空間を創り上げてまいります。
工場・施設・店舗の内部塗装のご相談は専門業者へ
「機械室の壁が汚れてきた」「ケイカル板や石膏ボードの塗装を任せたい」
特殊な環境下での塗装工事や、稼働中の施設における安全な施工管理をお求めの法人様・施設管理者様は、ぜひ「あさがお塗装」にご相談ください。
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